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Play to Earnはオワコン?稼げない理由とAxie Infinity・Web3ゲームの現在【2026年9月】
AXSは最高値から99.4%、SLPは99.85%下落。それでもAxie Infinityは2026年もシーズン運営を継続中です。P2Eが稼げなくなった4つの構造的な理由と、PROJECT XENOが公表した「Web2.5」の失敗、Web3ゲーム市場の最新データを一次ソースでまとめました。

「Play to Earn(P2E)」——ゲームで遊んで稼ぐ。2021年に世界を熱狂させたこのモデルは、Axie Infinityの大ブームとともに一世を風靡し、そして急速に冷え込みました。
「P2Eはもうオワコン」と言われる2026年9月現在、Web3ゲーム市場は実際どうなっているのか。本稿ではAxie Infinityの現在地と、稼げなくなった構造的な理由を一次データで確認します。
この記事でわかること
Axie Infinityの現在——AXS・SLPの価格とサービス状況
P2Eが「稼げなくなった」4つの構造的な理由
日本のWeb3ゲームが直面した「Web2.5の中途半端問題」
2026年時点の市場データと、今から参入する条件
【2026年9月】Axie Infinityの現在
結論から言うと、Axie Infinityはサービス自体を継続しています。ただしトークン価格はピークから99%以上下落し、「稼ぐ手段」としては完全に別物になりました。
AXS(ガバナンストークン):約147円(0.92ドル)。最高値の約2万6,400円(164.90ドル)から99.4%の下落
SLP(ゲーム内報酬トークン):約0.1円(0.0006ドル)。最高値の約64円(0.3997ドル)から99.85%の下落
AXSの時価総額:約256億円(1億5,969万ドル)で、暗号資産全体の193位
価格はいずれもCoinGeckoの2026年9月2日時点の表示値です。本稿ではドル金額を1ドル160円で換算しています。
一方で、ゲームの運営は止まっていません。公式ブログ「The Lunacian」を見ると、2026年も継続的にシーズンが回っていることが確認できます。
Axie Classic:2026年8月12日にCompetitive Season 16が開幕(現行体制での最終シーズン)
Origins:2026年7月8日にSeason 18が開幕
Terrariums:2026年6月17日に新機能V1をリリース
注目すべきは報酬の設計そのものが変わった点です。無限に発行されるSLPを配り続ける方式から、シーズンごとに原資が決まった賞金プール型へ移行しました。
直近のClassicシーズンで提示されている賞金は3万6,000 bAXS。上限のある原資を競って分配する形で、青天井の発行とは設計思想が異なります(The Lunacian、2026年8月12日)。
同記事はあわせて、ClassicがS16を最後に競技シーズンと開発を一時停止することも告知しました。9月10日で関連クエストも終了し、以降はコミュニティへの移管を目指します。
新作MMORPG「Atia's Legacy」は開発が続いており、2026年7月1日にリアルタイムPvPを含むPlaytest 3が実施されました。正式ローンチはまだ実現していません。
基盤のRoninチェーンも2026年5月13日にEthereumのL2への移行を完了。RONの新規発行は年4,500万から500万へ9分の1に縮小し、排出によるインフレ率は年約1.2%になりました(Ronin公式ブログ)。
P2Eブームが崩壊し「稼げなくなった」4つの構造的な理由
「稼げなくなった理由」は市況の問題だけではありません。初期P2Eの設計そのものに、大きく4つの欠陥がありました。
報酬原資が新規流入頼み:新規ユーザーの投資が既存ユーザーの報酬になる構造では、流入が止まった瞬間に逆回転が始まります
報酬トークンの無制限発行:SLPのように上限のないトークンを配り続ければ、供給が需要を上回り価格は下がり続けます
傭兵ユーザーの離脱:稼ぐことだけが目的の層は、利回りが下がれば即座に別のゲームへ移ります
報酬は必ずファーミングされる:報酬設計がある限り、複数ウォレットで数字を水増しする動きが必ず発生します
4つ目は今も現役の課題です。Ronin公式は2026年7月、開発者向け報酬制度でSybil(複数ウォレットによる水増し)行為が発生し、対策を重ねたと明かしています。
つまり「遊べば稼げる」を額面通りに設計すると、遊ばない人が最も効率よく稼ぐという逆転が起きます。これがP2Eの根本的な難しさです。
日本のWeb3ゲームが直面した「中途半端問題」
日本発の代表的タイトル「PROJECT XENO」の運営は、公式のプロデューサーレターで自ら失敗の中身を説明しています。国内事例として最も具体的な一次情報です。
同レターは、Web2とWeb3の良いところ取りを狙った「Web2.5」構想がどちらつかずの中途半端な形になり、うまく機能しなかったと総括しています。
挙げられている課題は次の3点です。
NFTの操作が難しい:Web3ゲームは難易度が高く、全プレイヤーの半分もNFT機能を扱えていない
限定性と遊びやすさが両立しない:NFTの希少性を守るには入手量を絞る必要があり、Web2ゲームとしての遊びやすさを損なう
IPコラボの障壁になる:NFTは永続的な資産のため、期間限定のコラボを望む版元との相性が悪い
結論として同レターは、Web2とWeb3は分けて運営すべきと判断。XENO本体は段階的にWeb3寄りへ、Web2向けは新作「XENO2(仮称)」として切り離す方針を示しました。
このレター(2025年11月10日付)は、本稿執筆時点でもPROJECT XENO公式サイトのお知らせ欄の最新記事です。方針を上書きする発表は出ておらず、いまも運営側の到達点として読めます。
「オワコン」なのはP2Eモデルであって、Web3ゲームではない
重要なのは、崩壊したのは初期の投機型P2Eモデルであって、Web3ゲームという領域そのものではないという点です。市場は次のように進化しています。
初期のP2E(2021年頃) | 現在のWeb3ゲーム |
|---|---|
稼げることが最大の訴求 | ゲームの面白さが最大の訴求 |
トークン価格に依存した報酬設計 | ゲーム内経済と切り離した持続可能な設計 |
ウォレット必須・参入障壁が高い | ウォレットレスで始められる設計が主流 |
投機ユーザー中心 | 一般ゲーマーへの浸透を重視 |
大手ゲーム会社の参入やコンシューマー品質のタイトル登場により、「Web3であることを意識させない」ゲームが増えました。NFTは投機対象から所有権・参加証へと役割が戻りつつあります。
市場規模もゼロにはなっていません。DappRadarとBlockchain Game Allianceによる最新の四半期レポート(2025年Q3)には、次の数字が並びます。
1日あたりのアクティブウォレット:466万。前四半期比マイナス4.4%
Web3全体に占める比率:ゲームが25%で最大カテゴリ。前四半期の20.1%から上昇
ゲームNFT取引高:上位15コレクション合計で約216億円(1億3,500万ドル)
資金調達額:同四半期で約206億円(1億2,900万ドル)と、2025年で最も多い四半期
つまりユーザー数は減っているのに、Web3の中での存在感はむしろ増している状態です。AIやソーシャルなど他カテゴリの落ち込みのほうが大きかったためです。
ただし資金は明確に細っています。2025年の第1〜第3四半期の調達額合計は約469億円(2億9,300万ドル)で、2024年第4四半期の1四半期分(約502億円・3億1,400万ドル)を下回りました。
数字はDappRadarのゲーム四半期レポート2025年Q3版(2025年10月16日公開)に基づきます。四半期ベースで公表されている最新版です。
今からWeb3ゲームで成功するための3つの条件
ゲームとして面白いことが大前提:「稼げるから遊ぶ」ではなく「面白いから遊ぶ、ついでに資産にもなる」の順序でなければ持続しません。この発想が「Play and Earn」です
トークノミクスの持続可能性:報酬原資が新規流入に依存しない設計が必須。Axieが移行した上限つき賞金プール型は一つの解です
コミュニティ起点のマーケティング:ユーザー獲得は広告よりコミュニティ・KOL・ギルドが中心。ローンチ前からの構築が成否を分けます
加えて、XENOの事例が示すようにWeb2とWeb3を無理に一本化しないという判断も選択肢です。狙う層が違うなら、タイトルを分けたほうが双方とも生きます。
まとめ
崩壊したのは投機型P2Eモデル。AXSは最高値から99.4%、SLPは99.85%下落した一方、Axie自体は2026年もシーズン運営を継続中
稼げなくなった理由は4つ(新規流入頼み・無制限発行・傭兵ユーザー・報酬ファーミング)で、いずれも設計の問題
市場は縮小しつつもWeb3内シェアは25%で最大。鍵は面白さ・持続可能な報酬原資・ローンチ前のコミュニティ構築
これらは弊社株式会社Dawinで対応可能です。DawinはWeb3ゲーム・NFTプロジェクトのグローバルマーケティング支援を数多く手がけてきました。
北米・東南アジア・欧州など幅広い地域で、コミュニティ構築からKOLキャンペーン、トークンローンチ時のグロース設計まで一気通貫でサポートしています。
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